英会話はスポーツだね、こりゃ


英会話というのは知的な作業ではない。いや、これは言いすぎか。スポーツだって知的なものだからな。

英会話というのは、スポーツと同じぐらい、知識よりまず体の鍛錬が必要なものだ。多くの日本人にとっては。

"How ya doin'?"といわれたら、何も考えずに"Goo"と答えなくてはならない。それはボールが目の前に来たら蹴らなくてはいけないのと同じだ。

いまさらこんなことに気づいて、途方にくれる運動音痴の俺。いやはや。

つまり、体に覚えさせるための反復練習がむちゃくちゃ必要だということだ。もちろん、運動神経がすごくよくて飲み込みが早い、という人間ならその段階をさっさとクリアして文法とかの知的な段階にいけるだろう。そういう友人も知っている。でもこれはほんとに天賦の才能だ。うらやましい、と嘆息して自分なりに精進するしかない。

自慢だが、学校の英語では成績はよかった。それほどまじめに勉強しなかったが 80点ぐらいは取っていた。なに、LLパージングと枝狩りをやるぐらいの能力はあったのだ。

あと、TOEICも 700はコンスタントにとっている。あんなのも、どんな種類の問題がわかれば候補を消せるものだ。国語入試問題必勝法の応用だ。

リアルの英会話はつらい。"Pardon?"の繰り返しである。集中力が切れると、すぐに意味のない雑音に成り下がる。目の前のボールに反応しないサッカー選手。重要っぽい単語は聞き取れても、相手が質問しているのか、単につたえているのかわからない。ジョークを入れられるとさらに混乱するばかりだ。

ひたすら、人工的に文法を積み上げて、Yes/Noで答えられるように会話する手もあるのかも。プログラミング言語のような英会話。仕事に必要な情報をやり取りするだけなら、それもひとつの形かもしれない。頭の中で、viまでいかず、edlinぐらいを操って切り貼りして出力だ。

でもこの事実を知っていれば、もっと英会話の勉強の仕方を変えられたかも。いや、どうせ練習ぎらいの俺だ。スポーツと同じといわれただけで逃げ出したかもしれない。いままでしらずに、学校英語でうまくいったことで調子にのって無茶なりにここまでこられただけでよかったのかも。

でも知った以上、やり方をかえてみよう。当然、準備体操は必要だ。苦手なところを反復練習。考えるより慣れろだ。そしてたまに計測して成果をはかる。

と書いてみたものの、まじめにスポーツに取り組んだことがない俺。とりあえず朝練でもするようにしようか。「能力はあるけどやってないだけだもんね」っていういいわけを逆に利用するタイミングだ。