足の皮が剥けた (星☆ぽえ夢バージョン)

肉刺のようになっていた足の裏の皮が剥けた。ちなみに「肉刺」は「まめ」です。IMEで候補に出てくるまで知らなかったよ。みんな、知ってた? 群集ではないみんな。
向けた後の皮膚が初々しい。脂などでうす汚れ、てかっている歴戦の皮膚と比べ、真っ白ででも血色もよい。そのくせ、指紋はほかの部分とつながるようにすでについている。なんか、無垢な少年が大人に混じって背伸びして外を覗き込んでいるかんじ。こんにちは、世界。所詮、俺の足の裏の皮に過ぎないきみだけど、これからいろんなところに一緒にいって、地に足をつける体験をしような。いつもは靴と靴下に覆われて窮屈な思いをするかもしれないけど、たまには、そう海に行ったときなんかは外に出して世界を見せてやるよ。もしかすると、かわいい女の子とボコマルできるかもしれないよ、ボコマル。考えただけでチンコたつだろ? いや、足の裏にチンコあったら困るけど。
指の先で触ってみるとくすぐったい。何か、照れて笑っているようだ。皮一枚へだてただけでこんなに感覚が違うんだ。俺は感心して何回も触る。もうすぐこの感覚も脳の中で補正されてほかの皮膚と同じになってしまうんだ。お節介な脳みそめ。つかの間のこの違和感を味わってみる。
そんなこと書いているうちに、乾いて硬くなってきた気がする。だんだんかわっていくのは世の定めだ。成長は悪いことではない。ほかの、角質化して硬くって、ちょっとひび割れた皮膚だってなかなかいい味出してる。
さて、のどが渇いた。ちょっと一仕事して、俺を台所まで運んでくれ。自慢じゃないが、俺は重いぞ。初めての重みにきみはぐうの音をあげるかも知れないけど、なに、ほかの歴戦の皮膚も支えてくれるさ。大丈夫。周りの皮膚だって、最初はきみみたいなふにゃふにゃだったんだから。
絨毯によろしく。