Mixiは巨人軍のように不滅です?
mixiも同じで、インターSNSの波が襲ってきたとしても、それに対してはクローズドなSNS時代に集めた会員数を梃子に、オープンなSNSでは必須な認証サービスのプロバイダとして生き残っていけばいいだけの話です。
OpenIDというのがキーらしい。恥ずかしながらそんな技術知らなかった。確かにかっこいい技術的なソリューションだ。勉強しないと。
で、わかったつもりで書くとここギコさんの論旨は以下の表のようなものだと認識しました。間違ったらつっこみお願いします。
最盛期の売り | 新技術 | 転進後 | |
NiftyServe | フォーラム+通信路 | IP通信 | Internet Provider |
Mixi | 日記、コミュ + 認証 | OpenID | OpenID Provier(?) |
NitfyServeはコミュニティーのベースとしてのフォーラムとそこにたどり着くための通信路 (Phoenics とかいうやつ) を持っていてそれの相乗効果で商売をしていた。それは PC-VANとかでも同じ。
それは新技術、IP通信の発達によって地位を脅かされた。そもそも IPは水平分離の思想を先鋭化させていて、技術的にもプロトコル階層として結実していた。
そこで Niftyは古い商売にしがみつくのをやめ、通信路として生きる道を決め、インターネットプロバイダとして新生し、かなりいい商売をしている。
同じことが mixiにも言え、OpenIDによって旧来の売りはだんだんメリットを失ってくるが、売りを転換することによってよい地位を得るだろうと。
しかし、疑問があります。
そんなにうまく転換がいくのか?
ここが一番心配されている点だと思う。
「mixiはWEB2.0なのか否か?」という議論も、mixiが最近の技術的トレンドにうまく乗れていないのではないか、という不安が表に出たものでは。
特に、いわゆるalpha-geekには冷静に観察されている面があると思う。「mixiの登録者数の上限は、どれぐらいなのだろうか」の記事における、案外低い予想数字もそれを反映してそうだ。
このような見方をされているのは、OpenIDというかなり geekよりの技術を leadするには弱いのでは。Niftyと同様、OpenIDが立ち上がったあとに巨体をゆすらせて割り込む、っていうのもできるはずではあるけど、その下準備も必要だろうし。
転換がうまくいってうまい汁が吸えるか?
水平分離にしたがってコモディティ化が起こる。相互運用性が増え、組み合わせる相手を選べるようになったのだから当然だ。同じレベルの相手と競争しなくてはいけないわけです。
NiftyServeの例で言えば、パソコン通信時代に比べて NiftyServeを選ぶ価値は大幅に減った。個人的には HP-200LXのユーザだったので、Niftyの情報がありがたかった。でも今は Daily Portal Zは好きだけど、Niftyに入ろうとは思わない。
OpenIDプロバイダにも同じことはいえるだろう。案外伏兵は前略プロフィールだったり。
そういうわけで、商売としての「うまみ」も、うまくコンテンツも囲っていた時代から比べればずいぶんと減るだろう。その中で、実直に商売をやっていく根気があるのかどうか。
いや、コモディティの中でうまくいったとしても、それではやっぱりすでに mixiの輝きは失われてしまっている気がする。確かに mixiは存在するけど、石ころ帽子をかぶったようなもんじゃないか。
まとめみたいなもの
私としても mixiはどちらかというと傍観モードなんだけど、OpenIDとかによるインターSNSは確かに面白そうだなあ。
でも、パソコン通信からインターネットへの転換は「水平分離だからうれしい」として起こったわけじゃなくて、「絵とか音があってパソ通信よりマルチメディア!(いや、1995年ごろの モザイクWebはそうとらえられていた気がする)」という風に起こったわけで。
OpenIDへの移行も、Geekが望む相互運用性よりも、それを使ったキラーサービスによって起こるんだろう。そういう意味で、mixiがそんなキラーサービスに先んじて何かを出せばいいはずだ。いや、やっぱりそんなことができるかは不安ではあるけど。