オイラの時代

id:fromdusktildawnさんも「オイラ」を一人称単数に使うらしい。知らなかった。ショックだ。

なぜかネット世界では「オイラ」を自称に使う人が一定数いる。よく分からない。実世界ではそんなのを自称に使う人間は聞いたことがない。俺の友達はふつう「俺」だ。「ぼく」とかいうやつもいるけど。

ネット上ではひろゆきなんかが「オイラ」を使う有名人の例だ。彼を例に挙げなくてもネット上にはいくらでも散見できる。ぐぐってみれば6百万件現れる俺は1億件。私はもっと出るけど、熟語も多いから参考にならない。

いずれにしても俺の 6%もオイラがいるんだ。こんなことは実世界ではありえない。世界が100人の俺だったら...あ、ちがう、100人の男がいたら 6人がオイラだ。私やわしや小生を抜かしてるけど。

何で彼らは「オイラ」を使いたがるんだろう。パソコン通信のときからそうだった。

「お宅」という二人称単数が初期のオタクにとって象徴的であったように「オイラ」という一人称単数もこの空間 (俺が確認したのはパソコン通信やネットいう狭い世界だが、同人誌系とかにもあるのかもしれない) を象徴するものなのでは。という感覚は前からあるのだが何にも調べていない。

個人的には、「オイラ」を使うのは自分の言葉を吟味せずに仲間内の表現をコピーして垂れ流すやつだ、と思って蔑視している。実際に自分の言葉にせずに、単にその場にあった表現を反射的に繰り返しているだけじゃないか、と。もしもちゃんと自分の思考を通ったらなら、自分の普段使う言葉、「俺」とか「ぼく」になっているはずだ。

まあ、最近はここまで偏屈じゃなくなったが、生理的に嫌悪感が走るのは相変わらずだ。
治したほうがいいのかもしれない。わざとやっている人もいるだろうし。もしかしてひろゆきは普段でもオイラっていっているのかもしれないし。もしかして、俺がそういうやつに人生で会わなかっただけかもしれないし。漏れ、とか実際に言ってるやつもいたしなあ。

最後にひとつだけ、どうしても親父ギャグをいいたい衝動をとめられなかったことをお詫びしておきたい。