メールのTPO

みんなメールをそんなに信頼できて有用だと思ってるのかな? 余丁町散人(橋本尚幸)の隠居小屋の「日経「おじさんは怒っているぞ」コラム:言いにくいことはメールですませるのが最近の若者の特徴」というentryに対するブクマに「これはキモい」タグがついているのを見て疑問に思った。

そもそも、メールなんて使えないもんだ。SPAMを低減できても、必要のない会議のお知らせがCCで嵐のように入ってくる。9割のメールは必要のないメーリングリストにも入らなきゃいけない。そんななかに、ちょこっと携帯から送られたつたない欠勤届けがあっても、飛ばしちゃうよ。

そういうおじさんの身に立ってみれば、「メールのみで重要なことを知らせると自分の身に災難が降りかかる確率が増す」って分かるんじゃないかな。そういう人に、適切に自分の状況が伝わって、かつ相手が間違いなく判断できる材料を提供できるメールを書ければいい。でもそんな暇をかけるぐらいだったら電話のほうが楽なはずだ。

欠勤がどうしても許されない状況になっていることもある。そこで電話で相手の状況を聞いておけば、自分の都合とあわせて欠勤が合理的なことか判断することもできる。風邪を押しても出荷前のバグを取らなきゃいけないことなんてプログラマなら経験した人も多いのでは。

そこらへんを考えつつ、一般論にすると やっぱりTPOによる。

それから敷衍すると、本質的には遅刻、欠勤が重要なことではないような就業体制を作ればいいんじゃないかな。そうすれば TPO原則に則ってメールでいいことになる。実際、いまのofficeでは「気分が悪いので家で働く」とかいうメールが結構来る。いや、これはこれで問題な気もするが。

で、問題は「オヤジがそういう就業体制を認めない」ってことに移るだろう。うーん、これは日本では容易には変わりそうにないな。プログラマの人とかはちゃんと入社するときに社風を見極めてください。

あと、橋本さんの対応法はたしかにいやみなオヤジではある。が、こういう風にして体に覚えさせるのもありかと思う。

ただし、前掲の「Crown的オヤジパス」を目指す俺としては真似してはいかん。明るく「はは、メール読むの忘れちゃって大変なことになったよ」といって厄介ごとを遅れてきた若手に引き受けさせる。これかな。