テレビにおける transparencyの実現

グラミー賞の授賞式を見てたら、コメディアンが出てきてピーピーうるさい。放送禁止用語をバリバリ話してるみたいだ。こちとら英語はそんな達者じゃないから何いってるか推測はできないけど、きっとフランクな席ではみんな言っているような言葉なんだろうなあ。

それに対して日本のバラエティではそんなにピーをきかなかった気がする。いや、あんまりテレビ見ないんで実は多いのかもしれないけど(ここら辺弱腰)。いってはいけないというオブラートのようなものが、出演者全体にかかっているんじゃないんだろうか。大体、テレビとは関係ない文脈でも、どかた (何故か変換できない) とかの放送禁止用語狩りが行われる国だし。

ピーを平気で流すってことは、視聴者に編集が行われていることを明確に示すってことだ。そんなのあたりまえっちゃあたりまえだけど、日本のテレビは逆に出演者にプレッシャーをかけて編集をないものに見せようとしているのかも知れない。

そうやって、テレビは、ネットワーク用語で言うところの tranparency (透明性) を確保したつもりになってるんじゃないのか。テレビは不偏不党で、事実をそのまま放映しますというタテマエに、自分自身がだまされてるんじゃ。そのために事実を曲げてしまったり。

それに比べて、アメリカのテレビは、所詮自分が媒体であることを自覚して、編集しているという事実を隠さずに流しているように見える。「編集することの何が悪いの?」「面白いんだけど、放送コードに触れるんで、テレビしか見られない人は我慢してね」のように。透明性なんかくそくらえだ。程度の差かもしれないけど。

と、最近の「あるある」から始まる捏造騒動を横目で見ながら思ったのでした。

P.S. そうそう、あとこっちのテレビ番組を見てて思ったのは、ドワーフ(小人症) の人が結構出てくる。日本では見なかったのに。