Jobsは腹を切って死ぬべきである

先の記事大西さんの blogよりリンクされて非常に光栄ではある。が、別にそんなにメディアの将来のことを考えているわけではない自分にとっては恐縮でもあります。

ちょこっと書いているように、自分はメディア弱者というか、そもそもコンテンツと称されるものに親しんでいない。そもそも音楽や映像を楽しむ暇もないし、そんなにレパートリーも広くないので 10年前の CDをいまだにだらだら聞いている。TVもほとんど見ない。AVよりは官能小説の方が好きだし。そんな自分が、コンテンツの利用制限とかにごちゃごちゃいう権利はない。

ただ、Appleが憎いだけである。いや、Appleというより Steve Jobsがというべきか。自由を愛する Hacker (志願者) にとっては、あいつは警戒しておかなければならない人物だ。

たとえば、Wozniak が作った Apple IIと比べると、Jobsが作った Macはとてつもなく Closedなマシンだ。分解するのだけでさえ専用の道具が必要だったし、ハードウェアの拡張性も低かった。今でこそ PCIや USBなどコモディティな部品を使用して Openになってきたが、登場した当時の四角い箱の硬さったらなかった。AT互換機を 256倍使うための本だったかに、「Apple IIの後継機は Macではなく IBM PCだ」と書いてあったのも納得である。

所詮、キャプテンクランチと一緒に電話を Hackをしていたガキのくせに。そういうところでユーザをコントロールしようなんて何様のつもりだ。

そういう奴が作った DRMFairPlayである。名前からして白々しい。ITMSで買ったメディアは、この FairPlayでコントロールされることになる。当然、AppleTVもこれにしか対応していない。もしもこれが茶の間の標準になったらどうなるのか?

DVDプレイヤーなら、色々なメーカのものが選べる。でもメディア配信が FairPlay一色になったら、Apple社の製品しか選べなくなるのではないか。

Mac互換マシンだってJobsが戻って来たら辞めてしまった。ユーザは買ったコンテンツを人質に、Appleに縛り付けられるのではないか。そうかんがえると ITMSで買い物も出来ない。

そう、自分がほしいのは自由なのだ。コンテンツを切り刻んだり、編集して別のメディアに持っていったり、とにかく Hackできる自由だ。Appleが牛耳っている限り、そんな自由が脅かされている気がしてならない。

そういうわけで、たしかにこのタイミングで HDビデオレンタルというサービスはむちゃくちゃいけてるとは思いつつも、諸手を上げて賛成できない。

Hack精神が世の中を必ず最もよくする、と主張するほど単純な問題ではないとは思う。さっきも (Jobsが持ってる Pixerと、著作権の権化である Disneyが作った) The Incredibles をみてしまったし。悔しいけど面白いものだ。

とはいうものの、やっぱり Hackabilityを一番の判断基準にしてしまうのが自分の性なのだ。そういう意味で、Jobsは腹を切って死ぬべきだ。ただ死んで終わるものではない。hujikojpが地獄の火の中に投げ込むものなのである。

Hack至上主義すぎますかね。