エネミーとか先入観とかお母さんとか

インドの代理母の問題の真相といわれてるものは、確かにひどいものだ。俺が最初にこのニュースに触れたときには、てっきり本当の妻の卵子を使った物だと思ってた。それを知らない人の卵子を使うよう押し付けられていたとは...離婚して当然だ。

まあ、でもそれより意外なのは、最初のニュースを読んだ時点で「妻が身勝手過ぎる」という反応が多いということだった。代理出産を頼んだのち離婚というのは確かに尋常ではないケースだが、かと言って状況も分からぬ段階で妻の側を批難するとは。

そもそも離婚というだけでは、妻と夫のどっちの側が有責であるかはまったくわからない。そして生まれてくる子に対しても、妻と夫、等分に責任があるはずなのだ。

それなのに先走って妻のほうを批難するとは。妻というより、「母」として批難されている気もしなくはない。子ともに対しては「父」の責任より「母」の責任は重いとでも言いたいような。なんとなく談合社会の崩壊の中で「お母さん」たちが担っているもの - アンカテを思い起こす。

俺が先走らずに判断停止できるのは、やはり散々「エネミーは配偶者」とかを読み漁って、「嫁」という立場でおいつめられる例をみているせいだろうか。件のサイトは所詮2chなのでネタは多いけど、野次馬がてら覗いてみることをおすすめする。このインドの事件ほどじゃないけど、ひどい夫の例は沢山あるよ。

一番怖いのは、こうやって事件とかまとめになって見るとひどいとか言えるけど、実際にその場に入ってみたら見過ごしてしまいそうな自分の感覚だ。同じような状況で「ひどい妻だな」っていってないだろうか。