アメリカ信用焼畑農業の末端

また、Capital Oneから Credit Cardの勧誘の手紙がきた。2週間に1度ぐらいはくる。最初の頃は色々違った封筒で来たのでいちいち開封していたが、最近はゴミ箱直行である。

なぜこんなにくるのかといえば、アメリカの経済は個人の借金で回っていたからだろう。

まあ、これは一概に悪いこととも言えず、借金をしてマイナスのところから始めないと働くモチベーションがわかない人もたくさんいるのだろう。考えてみれば日本の住宅ローンとかも同じもようなものである。
言い換えれば、マイナスから0にいくほうが、0からプラスに向かうよりモチベーションは高い。モチベーションと言うより義務感のようなものかもしれない。平地から山の頂きを見ても、あそこに行けば気持ちいいのかもなぐらいだが、谷底から上の方にある明るい平地を望めば這い上がってみなくては、となるだろう。多くの人を勤労に縛り付け生産性をそれなりに上げるには悪くはないしくみかもしれない。

そういうわけで、一所懸命個人の信用を刈り取ろうとして、信販会社はちょっとクレジットヒストリーの良さげな人にばしばし勧誘をかけているわけだ。焼畑農業のようなものである。

ちなみに、アメリカでの生活には色々とクレジットヒストリーというものが関わってくる。渡辺千賀さんの昔の blogにもあるが、こっちでは毎月ちゃんと使った額を払うもの、とは決まっていない。満額払ってもいいし、最小限だけでもいい。というか、自動振込はないので、ほっとくと遅延になり、信販会社は嬉々として利子をとりつつクレジットヒストリーを下げてくる。Sucks!
俺も数回は遅延をやったけどまあ他はちゃんと支払っているのでそんなに悪くはなっていないのだろう。多分。だからこそこんなに送りつけられてくるのだろう。

でも、いま信用縮小が叫ばれている中で、そんなに金を貸し付けて大丈夫なのかなあ。たしかに俺は今までのところクレジットヒストリーはいいかも知れん。でもこれからどうなるか分からんよ。レイオフされてホームレス寸前で日本に逃げ帰るかもしれん。そんな奴に貸し付けていいのか?

まあ、そういうことをゴミ箱に捨てながら思ったのです。他人事みたいに思っている場合じゃないんだけどね。