学習の高速道路の果てに僕等は住んでいる

羽生さんのいう学習の高速道路論は、それなりの希望と絶望を与えてくれるはなしだ。オジサンはもう高速道路を疾走できる年でもないんだけど、そこに乗れば見たこともない新天地にいけるのだろう。ただ、そこも混雑しているかもしれないが。
だが、見方を変えてみると考えてみると我々はもう既に学習の高速道路の果てにいるのかもしれない。少なくとも数学という分野に置いては。

日本の中世の頃を考えてみれば、割り算ができるというだけで数学の天才だという話を聞く。あまっさえ、多くの人は平方根の概念を知っていて、概算できたりもする。18才の若者が微分積分を理解して微分方程式を解く未来など、その頃の算学者には理解不能だろう。
それは、我々おじさんが、開発環境などを使いこなす高校生などを見て驚嘆するのと同じかもしれない。
そう思うと幸せな世に生まれたような気がする。「数学はいらない」というおばさんだって、きっと割り算ぐらいは使えるのだ。消費税率 5%と言う意味を分かるのだ。ナイス・ナイス・ヴェリナイス。
あんそく やる夫で学ぶフェルマーの最終定理 【前編】」がはてぶで人気になってるくせに歴史をなぞっただけで、楕円曲線がなんなのかにも触れられてないのに絶望したのだが。でもそれでもこれがぶくまを集めるってだけでもすごい世なのかもしれないなあ、と思い直してみる次第である。