20分で書く Poincare予想

ポアンカレ予想」のキーワードから来ていただいている方がいらっしゃるようなので、もうすこしかいてみる。復習もかねて。

俺が前の entryで書いた Poincare予想は次のとおり:

境界のないコンパクト3次元多様体で基本群が自明なものは 3次元球面に以外にない

ほかの定義の仕方もあってそれをみた人もいるだろう。日本語版 WIkipediaでは以下のとおり:

単連結な 3 次元閉多様体は 3 次元球面 S3 に同相である

多分同じはず... うーん、単連結閉多様体ってコンパクトだっけ? 英語版 Wikipediaをみるとそうみたいだな。こんなんで俺、解説 entry書けるのかな。

こういう風に、専門家なら「自明じゃん」ってことでも素人にはわからないから、数学者の言ってることがころころかわって意味不明に思えるんだよな。チャーリー・ゴードンが、パンのまき方に迷うようなもんだ。でもきっと頭がよくなれば同じ土俵に立てるんだ、と思ってやっていこう。

閑話休題

わからないキーワードとしては「境界」「コンパクト」「3次元多様体」「基本群」「自明」「3次元球面」ぐらいだろうか? 「同相」も入れてもいいかもしれない。ほとんどわかんないじゃないか。

とりあえず一つ一つ適当に説明していこう。Poincareの考えたことが少しでもわかるように。順番は基本的なものからだ。

同相

とりあえず同相からだ。MS-IMEには登録されていないらしい。「どうそう」って読みなのでみんなも登録しておけよ。品詞は形容動詞だ。つまり「同相な図形」っていう風に使う。

直感的にいってトポロジーでいう「引っ張ったり縮めたりして互いに変形できる」って意味。よくある例だと「ドーナツと取っ手が一つついたカップは同相だ」。
一応いっておくと、伸ばしたり折り曲げたりするのはいいけど、千切ったりくっつけたりしちゃいけない。あと 0.1のものを1000にするのはいいけど、0を 0.1にしちゃいけない。つまり「2次元空間と 3次元空間は同相ではない」。

ちなみに、俺の表現では同相ってでてこないけど、「3次元球面以外にない」って表現自体に、すでに「同相のものは同じとみなすよ」って前提がある。角ばった立方体の箱を「これは 2次元球面だ」っていってるようなもんだ。トポロジカルには2次元球面 (ゴムボール) と同相だから。「立方体は球じゃない」って思う人もいるかもしれないけど、トポロジーって前提なので許して。いいわけだと思ってくれてもいいので。

3次元多様体

「3方向の広がりを持ったもの」っていうわかんない言葉で言われるけど。まあ、3次元空間だけど、でものっぺり無限に広がってるわけではないよねえ、って感じ。

さて、時間がなくなったのでここまで。スマン。