危険な本

いまさらだが、梅田望夫の「ウェブ時代をいく」を読んだ。
危険な本であり、「ウェブ進化論」を顕教としたら、これは密教として封印しなくてはならないんじゃないか。少なくとも、高校生の頃の自分が読んだら、けものみちだといって青木ヶ原樹海に飛び込んでいってしまいそうな本だ。それほどのアジテーションを感じた。しかし、それが熱を帯びているようにみえず、淡々と書いてある (ように見える)。

ということで、この本はソースコードのように精読したい、と思った。どくに、NetBSDCVS Repositoryを覗くように、コードレポジトリにあたるはてなグループを覗いてみたい。そうすれば、各行がどのような意図をもって書かれたのか分かるのではないだろうか。どのように、無駄無く我々をアジり洗脳するために書かれたのか。それを読みといていかないと、この本は鵜呑みにするには危険過ぎる。

かと言って、読み捨てるにも惜しい本だ。自分が、やはり高校の頃から探していた生き方は「けものみち」であったことが実感されてきたからだ。大きな組織で出世することなど想像もつかず、高速道路の先の渋滞を抜けるほどの根気もない自分が求めていたのは、ブルーオーシャンでありけものみちであった ((この二つの概念の理解も怪しいが)。そこのところのエッセンスは入っているように思える。だからこそ、この本の影響力は大きく、危険過ぎるのではあるが。

とりあえず、この本の内容は真綿にくるんで心の中に置いておこうと思う。たぶん、そういったかたちでも俺の人生に影響を与えそうな本ではある。